あのAnkerから、初めてのオープンイヤー型イヤホンが発売された。
それがAeroFitとAeroFit Pro。
まさかの同時発売だったわけだけど、無印とProでいったい何が違うのか分かりにくいから比較しながらレビューしていこう。
【結論】主な違いは3つ
結論から言うと、AeroFitとAeroFit Proの主な違いは「低音の強さ」、「ヘッドトラッキング」、「着脱式ネックバンド」の3点。
製品 | AeroFit | AeroFit Pro |
---|---|---|
低音の強さ | 普通 | 強め |
ヘッドトラッキング | なし | あり |
着脱式ネックバンド | なし | あり |
そして「低音の強さ」、「ヘッドトラッキング」、「着脱式ネックバンド」があるからAeroFitよりAeroFit Proがおすすめ。
音質はAeroFit Proが圧勝で低音がよく聞こえるし、3Dオーディオのヘッドトラッキングがおもしろい。
また着脱式ネックバンドがあるからAeroFit Proは日常使いも運動でも使いやすい。
AeroFitとAeroFit Proの発売日・価格
AeroFitとAeroFit Proの発売日
AeroFitとAeroFit Proの発売日は2023年11月15日。
Anker Japan 公式サイト、Amazon、楽天市場、一部家電量販店で取り扱う。
Anker Japan 公式サイトでは11月1日から予約販売も開始している。
AeroFitとAeroFit Proの価格
AeroFitは税込16,990円、AeroFit Proは税込22,990円。
Ankerで1番人気のワイヤレスイヤホンSoundCore Liberty 4が14,990円だから、Anker的にはけっこう強気な価格設定。
けどオープンイヤー型イヤホン代表のSHOKZ OpenFitが24,880円だから、それよりは安い。
AeroFitとAeroFit Proの外観
AeroFitとAeroFit Proを並べてみたのが上の写真。
イヤホン
並べてみたら分かるんだけどAeroFit ProはAeroFitより一回り大きい。
AeroFit Proは音質重視でドライバーが大きいからスピーカー部分のサイズも大きくなっている。
イヤーフックの先端部に「Soundcore」と書かれている点と、スピーカー側面にSoundcoreのマーク「d」が書かれているのは共通。
充電ケース
充電ケースはAeroFitが横長で、AeroFit Proが四角形に近い。
ケースの開閉もAeroFitは手動でパカッと開くタイプだけど、AeroFit Proはボタンを押したら開くタイプ。
イヤホンの収まり方も異なっていて、AeroFitは平坦なんだけどAeroFit Proは傾斜がついており取り出しやすい。
AeroFitとAeroFit Proの違い・比較
AeroFit、AeroFit Proスペック比較表が以下。ついでにSHOKZのOpenFitのスペックも載せている。
イヤホン | AeroFit Pro | AeroFit | OpenFit |
---|---|---|---|
ブランド | SoundCore (Anker) | SoundCore (Anker) | SHOKZ |
発売日 | 2023/11/15 | 2023/11/15 | 2023/7/6 |
価格 | 22,990円 | 16,990円 | 24,880円 |
カラー | 4色 | 4色 | 2色 |
フィット感 | |||
重さ | 片耳約12.2g | 片耳約8.5g | 片耳約8.3g |
着脱式 ネックバンド | |||
音質 | |||
3Dオーディオ | |||
ドライバー | 16.2mm | 14mm | 18×11mm |
音漏れ | しにくい | しにくい | しにくい |
再生可能時間 | 本体:14時間 ケース:46時間 | 本体:11時間 ケース:42時間 | 本体:7時間 ケース:28時間 |
充電時間 | 10分で最大5.5時間 | 10分で最大4時間 | 5分で最大1時間 |
コントロール | ボタン | タッチ | タッチ |
マルチポイント | |||
防塵・防水性 | IPX5 | IPX7 | IP54 |
次からはAeroFitとAeroFit Proの違いを詳しく見ていこう。
カラーバリエーション
カラーバリエーションはAeroFitがブラック、ホワイト、グレイッシュブルー、ピンクの4色展開。
AeroFit Proがミッドナイトブラック、ソフトホワイト、ミントブルー、ディープパープルの4色展開となっている。
フィット感
オープンイヤー型イヤホンで大事なのが「動いてもズレないか」。
結論を言ってしまうとAeroFitとAeroFit Proは装着しているとちょっとズレる。というか動く。
SHOKZのOpenFitは全然ズレないからその点は負けてる。
重さ
重さを比較するとAeroFit Proの方が4gくらい重い。
実際につけてみると違いはそんなにないように感じる。
着脱式ネックバンド
AeroFit Proだけ着脱式ネックバンドに対応している。(AeroFitは非対応)
これは衝撃。この手があったか。
オープンイヤー型って、手軽に使える完全独立型とスポーツ向けのワイヤー型があるんだけど、それを1つにしてしまったわけだ。
SHOKZのOpenFitとOpenRunのハイブリッドともいえる。
AeroFit Proの着脱式ネックバンドの使い勝手なんだけどけっこう良かった。
接続も簡単だし、しっかりとネックバンドを接続できるから途中で外れる心配はなさそう。
ネックバンドの長さも自由に調節できるからどんな頭のサイズの人でもフィットする。
SHOKZのOpenRun含め長さ調整できる骨伝導イヤホンってないからAnkerすげえってなった。
Soundcoreの「d」のマークが描かれた部分を内側に引っ張れば長くできる。
着脱式ネックバンドはAeroFit Proだけに対応していてAeroFitには接続できない。
ランニングとかでも使いたいならネックバンドがあるAeroFit Proがおすすめ。
音質
音質はAeroFit Proが圧勝。低音の出方が全然違う。
AeroFitだとスカスカ鳴っていた低音がAeroFit Proではズンズン聞こえた。
AeroFit Proはチタンコーティング振動板を搭載した16.2mm大口径ドライバーを採用しており、AeroFitの14mmドライバーより低音に強い。
イコライザ
イコライザはSoundcoreのアプリからカスタマイズ可能。
Soundcoreアプリはインターフェースもキレイだし使いやすいから最高。
3Dオーディオ
AeroFitとAeroFit Proはどちらも3Dオーディオに対応している。
アルゴリズムで音源を処理することで、より現実に近い広がりのある音楽体験を可能にする機能。
実際にAeroFitとAeroFit Proを使ってみて分かったんだけど、これら2機種の3Dオーディオは機能が異なる。
公式ホームページにもAeroFitとAeroFit Proの3Dオーディオの機能の違いは書いてないからここで解説する。
大きな違いはヘッドトラッキングの有無。AeroFit Proにはヘッドトラッキング機能があるけど、AeroFitにヘッドトラッキング機能はない。
AeroFit Proの3Dオーディオは自身の頭の動きに追従して音の聞こえる方向が変わる一方、AeroFitの3Dオーディオは頭の動きとは連動しない。
頭の動きに音が付いてくるとはどういうことかと言うと、例えば左を向いたら右側のイヤホンの音が大きく聞こえる。それはさながら目の前でライブ演奏を聞いているような体験となる。
つまり、めっちゃワクワクする…!ということだ。
AeroFit Proの3Dオーディオはヘッドトラッキングだけでなく固定モードにも変更可能。また音楽を聞くのに適した3Dオーディオ「音楽モード」と映画を観るのに適した3Dオーディオ「ムービーモード」がある。
音漏れ
AeroFitもAeroFit Proも音量を上げると音漏れはするんだけど、他のオープンイヤー型イヤホンと比べると比較的小さい気がした。
音漏れ防止機能としてAeroFitとAeroFit Proにはサウンドに指向性を持たせる技術を搭載しているらしい。
充電周り
AeroFitとAeroFit ProはどちらもUSB-C充電。
AeroFitは背面にUSB-Cポートが付いている一方でAeroFit Proは前面にUSB-Cポートが付いている。
なおどちらもワイヤレス充電には対応していない。
充電速度や再生時間は以下の通り。
イヤホン本体のみの再生時間 | |
---|---|
AeroFit | AeroFit Pro |
11時間 | 14時間 |
イヤホン本体 + 充電ケースの再生時間 | |
AeroFit | AeroFit Pro |
42時間 | 46時間 |
10分充電の再生時間 | |
AeroFit | AeroFit Pro |
4時間 | 5.5時間 |
AeroFit Proの方がAeroFitより全体的にバッテリー性能が高い。
コントロール
コントロールはAeroFitとAeroFit Proで大きく違う。
AeroFitはタッチコントロールだけどAeroFit Proはボタンコントロールになってる。
コントロール | 操作 |
---|---|
音楽再生/停止 | 右タップ×2 |
次の曲 | 左タップ×2 |
通話応答/終了 | 左もしくは右タップ×2 |
応答拒否 | 左もしくは右を2秒間長押し |
コントロール | 操作 |
---|---|
音楽再生/停止 | 右プッシュ×2 |
次の曲 | 左プッシュ×2 |
通話応答/終了 | 左もしくは右プッシュ×1 |
応答拒否 | 左もしくは右を1秒間長押し |
音量アップ | 右プッシュ×1 |
音量ダウン | 左プッシュ×1 |
電源オン/オフ | 左もしくは右を2秒間長押し |
コントロールはSoundcoreアプリでカスタム可能。
マルチポイント
2台同時に接続できるマルチポイントにはAeroFitもAeroFit Proも対応している。
接続方法の詳細は以下の記事で解説しているのでご参考に。
防塵・防水性
AeroFitの防塵・防水性はIPX7、AeroFit Proの防塵・防水性はIPX5となっている。
- AeroFit(IPX7):規定の圧力、時間で水中に没しても水が浸入しない
- AeroFit Pro(IPX5):いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない
AeroFitは水中に落としても大丈夫。AeroFit Proは強めの雨の中で使っても問題ないことが保証されている。
AeroFitとAeroFit Proの違い
AeroFitとAeroFit Proの主な違いは以下の通り。
個人的にはAeroFitよりAeroFit Proがおすすめ。
製品 | AeroFit | AeroFit Pro |
---|---|---|
低音の強さ | 普通 | 強め |
ヘッドトラッキング | なし | あり |
着脱式ネックバンド | なし | あり |
Ankerから1万円以下のオープンイヤーが登場
Ankerから新しくSoundcore V20iという1万円以下のオープンイヤーイヤホンが登場した。
AeroFitシリーズよりも1万円以上も価格が安いのに音質も機能もすべて最低限は備わっていてアプリにも対応しているコスパ最強の製品だからこちらもチェックしてほしい。
【まとめ】AeroFit Proがおすすめ
個人的にはAeroFitよりAeroFit Proがおすすめ。
- 低音が強くて迫力ある音質
- ヘッドトラッキング機能がある3Dオーディオ
- 着脱式ネックバンド
もちろん、別に運動しないからネックバンドはいらないし、音質もこだわりないって人はAeroFitでOK!
では、バイぜ。