- 危険物取扱者 甲種の申し込み・書類申請の方法
- 申し込み時の注意点
危険物取扱者 甲種は、消防法で定められたすべての危険物を取り扱うことができる国家資格。
比較的簡単にとれる上、実務でも役に立つので受験を考えている人も多いと思う。
かくいう私も危険物取扱者 甲種試験に申し込んだひとり。
その申請手続きがなかなか面倒くさかったから、そのやり方を解説しようと思う。
この記事を読めば、危険物取扱者 甲種の申し込み・書類申請の方法だけでなく、申し込み時の注意点も分かる。
おおまかな流れは以下の通り。
危険物取扱者 甲種とは
危険物取扱者甲種は、消防法で定められたすべての危険物を取り扱うことができる国家資格。
危険物取扱者資格には、甲種、乙種、丙種の3種類があるんだけど、甲種が最も上位の資格になる。
危険物取扱者 甲種の実施機関
都道府県知事から委託を受けた消防試験研究センターが実施している。
危険物取扱者 甲種の受験資格
4つの条件のうち、いずれかの資格が必要。
- 大学等において化学に関する学科を修めて卒業した者
- 大学等において化学に関する授業科目を15単位以上修得した者
- 乙種危険物取扱者免状を有する者
- 化学に関する学科または課程について、収支・博士の学位を有する者
危険物取扱者 甲種の試験科目・問題数・時間
試験科目・問題数は以下の通り。
危険物に関する法令 | 15問 |
物理学および化学 | 10問 |
危険物の性質ならびにその火災予防および消火の方法 | 20問 |
試験時間は3科目合わせて2時間30分で、各科目6割以上の正答率で合格となる。
危険物取扱者 甲種の出題形式
五択のマークシート方式。
危険物取扱者 甲種の合格率
合格率は例年40%前後。
平成30年度 | 39.8% |
令和元年度 | 39.5% |
令和2年度 | 42.5% |
危険物取扱者 甲種:電子申請できないパターン
危険物取扱者試験は電子申請に対応しているんだけど、甲種には電子申請できないパターンがある。
「危険物取扱者 甲種の受験資格」でも説明したけど、甲種を受験するには以下の4つの条件のうち、いずれかの資格が必要になる。
- 大学等において化学に関する学科を修めて卒業した者
- 大学等において化学に関するう授業科目を15単位以上修得した者
- 乙種危険物取扱者免状を有する者
- 化学に関する学科または課程について、収支・博士の学位を有する者
このうち電子申請できるのが3つ目の「乙種危険物取扱者免状を有する者」だけ。
つまり残り3つの資格で受験を考えている場合は、電子申請できない。
今どき電子申請できないなんてありえないと思うんだけど、ルールなら逆らえない。
しかもその書類申請はまあまあ面倒くさかったから腹立つ。
危険物取扱者 甲種の書類申請方法
危険物取扱者 甲種の書類申請は大きく4ステップ。
【手順1】願書を取りに行く
まず所定の場所に願書を取りに行く必要がある。
基本的には近くの消防署で受け取れるんだけど、本屋などでも受け取れるケースもあるっぽい。
詳しくは自身が暮らす都道府県の受け取り場所をチェックしてほしい。
例えば、私が住んでいる大阪府では以下の場所で受け取ることができる。(参考:消防試験研究センター)
- 府内の消防(局)本部・消防署
- 大阪府危機管理室消防保安課
- 大阪府各情報プラザ(各府税事務所内)
- (一財)消防試験研究センター大阪府支部
- 下記の書店
紀伊國屋書店梅田本店
紀伊國屋書店天王寺ミオ店
ジュンク堂書店大阪本店
ジュンク堂書店天満橋店
ジュンク堂書店難波店
ジュンク堂書店近鉄あべのハルカス店
ちなみに私はジュンク堂書店大阪本店大阪本店まで取りに行った。
返信用封筒の中には
- 受験願書
- 振替払込取扱票
- 試験案内
が入ってる。
【手順2】必要書類をそろえる
危険物取扱者 甲種の書類申請に必要な書類は以下。
- 受験願書
- 振替払込受付証明書
- 甲種受験資格を証明する書類
基本的にはこれら3種類があればOK。
すでに危険物免状を持っていたり、火薬類免状を持っていたりする場合は別途コピーが必要。
受験願書
封筒に入っている受験願書に必要事項を記入していく。
2枚複写になっているから、黒のボールペンでしっかり書く。。
書き損じても横線2本引いて訂正可能。
振替払込受付証明書
郵便局にお金を払うための払込取扱票が封筒に入ってる。
必要事項を記入して郵便局に持って行く。
払込取扱票は金額の訂正無効だから書き間違えないように注意。
甲種受験資格を証明する書類
受験資格を証明する書類は以下の4つの中から1つ必要。
- 大学等において化学に関する学科を修めて卒業した者
(卒業証書のコピー、卒業証明書原本) - 大学等において化学に関するう授業科目を15単位以上修得した者
(単位修得証明書原本、成績証明書原本) - 乙種危険物取扱者免状を有する者
(乙種危険物取扱実務経験証明書、既得免状欄に貼付した危険物取扱者免状コピー) - 化学に関する学科または課程について、収支・博士の学位を有する者
(修了証書コピー、学位記コピー)
私は修了証書のコピーを使った。
この証明書類を集めるのが1番時間がかかるはず。
大学によっては、卒業証書など取り寄せるのに時間がかかる場合もあるからだ。
必ず事前に自分の大学の卒業証書の受け取り方を確認しておいた方がいい。
危険物取扱者試験の願書受付期間は1週間しかないから、受付期間より前から準備にとりかかるべき。
ちなみに私の大学は「スマートピット」というコンビニで卒業証書を印刷できるサービスに対応していたから助かったけど、これがなかったら受付期間逃してたと思う…(笑)
受付期間が1週間しかないのもどうかと思うが。
【手順3】郵便窓口でお金を振り込む
上で書いた「甲種受験資格を証明する書類」を受け取ることが最難関だと思うけど、人によっては郵便窓口でのお金も振込も難易度高い。
郵便窓口は基本的には平日の昼間しかやっていないから、サラリーマンにとっては支払いに行くタイミングがない。
私は昼休みに会社を抜け出して、近くの郵便局まで払いに行った。
「ATMで支払えないのか?」
と思うかもしれないけど、ダメ。
日付印が押印された振替払込受付証明書が必要だから、必ず窓口で支払う必要がある。
【手順4】郵便局から送付する
【手順2】で入手した「甲種受験資格を証明する書類」と【手順3】で入手した「振替払込受付証明書」を願書に貼り付けて完成。
この願書を返信用封筒に入れて、封筒に自身の住所と氏名を書いて郵便局から送付する。
簡易書留郵便で送る必要があるので、ポスト投函は不可。
面倒くさいから郵便窓口でお金を払った後に、送付までやってしまうのがおすすめ。
【まとめ】受験するなら証明書と願書の受け取り方法を今すぐ確認!
書類申請の受付期間は各試験ごとに1週間しかないから、とにかく急いで申請しないといけない。
受験資格の証明書の発行が一番時間がかかるから、受付期間前から用意しておくのが理想。
それでは試験に向けて頑張っていこう。
以下の記事で危険物取扱者 甲種の勉強方法も解説しているから参考にしてほしい。