在宅勤務やオンライン会議用に、耳を塞がないメガネ型のスピーカー(オーディオグラス)が注目されている。
そんな中、2022年8月にHUAWEIからメガネ型スピーカーEyewearが発売された。
なんとレンズ交換に対応しており、非常に使い勝手がいいオーディオグラス。
ということで今回はHUAWEIの最新デバイスEyewearをレビューしていく。
HUAWEI Eyewearの基本情報
HUAWEI Eyewearのスペック
製品 | Eyewear |
---|---|
発売日 | 2022年8月9日 |
定価 | 32,780円 |
フレーム | ボストン型フルリム ウェリントン型フルリム ウェリントン型ハーフリム |
重さ | ボストン型フルリム: 約37.6g ウェリントン型フルリム: 約36.8g ウェリントン型ハーフリム: 約38.8g |
材質 | フレーム:ナイロン レンズ:アクリル樹脂 ヒンジ:ステンレス テンプル:ナイロン |
センサー | 加速度センサー ジャイロスコープ 装着検知センサー |
充電端子 | 充電コンバータ(USBタイプC) |
充電時間 | 約85分 |
電池容量 | 85mAh |
音楽連続 再生時間 | 約6時間 |
Bluetooth | 5,2 |
マイク | MEMSマイク×2 |
操作 | ダブルタップ、スワイプ、長押し |
耐水性 | IPX4 |
機能 | 通話ノイズキャンセリング |
スピーカー | ダイナミック型: 25mm×8mm×3mm |
周波数帯域 | 100Hz-17kHz |
コーデック | AAC/SBC |
レイテンシー | 190ms |
ポップアップ ペアリング | 対応 |
装着検知 | 対応 |
マルチポイント | 対応 |
重さは40gを下回っており、オーディオグラス最軽量であるにもかかわらず、搭載している機能は一切妥協なし。
価格32,780円は高い
価格が32,780円もするのは痛い。
ライバルのANKER Soundcore Framesが19,900円なことを考えると高い。
Soundcore Framesとの違いがレンズ交換できるかだけなんだけど、それで1万円以上価格が上がるのは解せぬ。
が、レンズ交換できるまともなオーディオグラスはHUAWEIのEyewearだけだから受け入れる…しかない…
HUAWEI Eyewearを開封
Eyewearを開封していく。
箱を開けると、HUAWEIの文字が書かれたメガネケースがお出迎え。
中身を全部取り出すとこんな感じ。
- メガネ
- 充電コンバータ
- 保護ケースバッグ
- レンズクリーナー
- クイックスタートガイド
- 保証とアフターサービス案内
HUAWEI Eyewearのレビュー
Eyewearを実際に使って分かった正直なレビューを書いていく。
項目 | 点数 | ひとことレビュー |
---|---|---|
外観 | 4.5 | テンプルが1.1cmで細め |
レンズ | 5.0 | 全国のOWNDAYSで交換可能 |
装着感 | 5.0 | 日本人に合った鼻パッド、オーディオグラス最軽量 |
音質 | 3.5 | クリアで聞き取りやすい |
遅延 | 3.0 | 動画は問題なし、ゲームは少し遅延 |
音漏れ | 3.0 | 音漏れはするがまし |
操作性 | 5.0 | ダブルタップ、スワイプ、長押しにに対応 |
アプリ | 3.5 | ジェスチャーに割り当てる機能を変更可能 |
バッテリー | 4.5 | 6時間もつのは強い |
充電方法 | 3.0 | 専用の充電ケーブルがいるのは面倒くさい |
メガネケース | 3.5 | シンプルで軽いけど質素 |
総合評価 | 5.0 | レンズを変えたい人におすすめ |
【外観】テンプルが1.1cmで細め
オーディオグラス全般の課題は「テンプルが太くなりがち」ということ。
理由は単純で、テンプルにスピーカー、バッテリー、電子基板を搭載しているから。
このような課題は、オーディオグラスを開発している企業も認識していたようで、2022年以降に登場したオーディオグラスはテンプルが細いものが多い。
Eyewearもそのひとつで、テンプルの幅は1.1cm程度。
見た目はほとんど普通のメガネだから普段使いしやすいこと間違いなし。
【レンズ】全国のOWNDAYS店舗で交換可能
Eyewearが最強のオーディオグラスである理由は、全国のOWNDAYS店舗でレンズ交換が可能であるから。
国内外で400店舗以上を展開する日本発のメガネブランド。JINS、Zoffと並んで、安くて質の良いメガネを提供している。
通常の度付きレンズだけでなく、遠近両用レンズ、ブルーライトカットレンズ、カラーレンズといったレンズにも交換できる。
このようなサービスを展開しているオーディオグラスは、HUAWEIのEyewearだけ。
オーディオグラスの中では頭ひとつ抜けている状態。
【装着感】日本人に合った鼻パッド、オーディオグラス最軽量
鼻パッドはクリングスタイプと呼ばれる、フレームから独立しているタイプ。
他のオーディオグラスだと鼻パッドがフレーム一体型(鼻盛り型)のものが多い。
特に欧米メーカーのオーディオグラスは鼻盛りが低めに設計されており、アジア人にはフィットしにくい。
HUAWEIみたいなアジアの企業はアジア人のことを考えて作ってくれるから、日本人の我々にもフィットする。
Eyewearはオーディオグラス最軽量。40gを切っているオーディオグラスは他にない。
軽くて頭にフィットするから、もう普通のメガネをかけているのと同じ。
【音質】クリアで聞き取りやすい
音質はクリアで聞き取りやすい。
音楽も低音から高音までバランスよく聴こえ、よくまとまっているなという印象。
音の迫力や臨場感という点では少し物足りないと感じた。
通話や会議で使うにはいいんだけど、音楽をがっつり聴きたい場合にはANKERやBOSEのオーディオグラスが音の立体感があって楽しい。
【遅延】動画は問題なし、ゲームは少し遅延
Bluetoothのバージョンは5.2。
音の遅延に影響するコーデックは多くのワイヤレスイヤホンやオーディオグラスと同じAAC/SBC。
- コーデック:音声データの圧縮方式。音の遅延と音質に関わる。
- AAC:iphoneに対応しているコーデック。SBCより遅延が少なく高音質と言われている。
- SBC:基本のコーデック。製品により差はあるが遅延を感じる。音質は上から下までさまざま。
実際に使ってみると、YouTube、Netflix、Amazon Prime Videoをiphoneで見る分にはまったく音の遅延は感じなかった。
一方で、パズドラやMJモバイルといったスマホゲームをする際には少しだけ遅延を感じた。
【音漏れ】音漏れはするがまし
音漏れはする。
オープンイヤー型である以上、完全に音漏れしないオーディオグラスはありえない。
なんだけど、Eyewearは比較的音漏れはマシ。
さらに、スマート音量調整機能がついており、通話時の音漏れを大幅に低減してくれる。
【操作性】ダブルタップ、スワイプ、長押しにに対応
Eyewearは左右のテンプル部分にタッチセンサーを搭載。
ダブルタップ、スワイプ、長押しに対応している。
それぞれのジェスチャーで割り当てられる機能は以下。
ジェスチャー | 機能 |
---|---|
ダブルタップ | 再生/一時停止 着信応答/通話終了 音声アシスタント起動 |
スワイプ | 音量アップ/ダウン 前の曲/次の曲 |
長押し | 着信拒否 |
センサーの感度についても問題なし。
ただ、テンプル全体がセンサーになっているわけではなく、反応するのはHUAWEIの文字が書かれた右側の一部だけ。
始めのうちはセンサーの位置が分からなくて、反応しないときがあったけど、慣れてくるとセンサーの位置が分かるようになってくる。
【アプリ】ジェスチャーに割り当てる機能を変更可能
HUAWEIの専用アプリHUAWEI AI Lifeに対応している。
アプリ上ではバッテリー残量の確認やジェスチャーの割り当て変更、その他の設定可能。
HUAWEIの完全ワイヤレスイヤホンFreeBudsであれば、アプリ内で音質をカスタマイズできますが、Eyewearは音質を変えることはできない。
そこは少々残念な点。
【バッテリー】6時間もつのは強い
バッテリー容量 | 85mAh |
充電時間 | 85分 |
再生可能時間 | 約6時間 |
充電時間はスペック上85分ということで、実際に充電して計測してみた。
だいたい1時間で満充電になったから、充電条件によっては速く充電できそう。
再生可能時間6時間はオーディオグラス最長。
バッテリー周りの性能はいいね。
【充電方法】専用の充電ケーブルがいるのは面倒くさい
Eyewearには専用の二又充電ケーブルが付属する。
テンプルの先端とケーブルを接続することで充電が開始される。
ケーブル自体はUSBタイプCに連結。
充電が始まるとケーブルのライトが光る。
ちなみにこのケーブルにボタンがついており、初めてEyewearをペアリングするときに使うから覚えておいてほしい。
充電はこれでOK。
テンプルが独立していて、それぞれに電池が入っているから、このように二又のケーブルで充電する設計になってる。
充電自体は難しくないんだけど、専用の充電ケーブルが必要なのはちょっと面倒くさい。
【メガネケース】シンプルで軽い
Eyewearに付属するメガネケースはとてもシンプル。生地はフェルト。
重さも78.2gと軽量で持ち運びやすい。
Eyewearはコンパクトだから、市販のメガネケースにも収まる。
迷うとしたらANKER
Eyewear以外にオーディオグラスを検討するとすればANKERのSoundcore Frames一択。
BOSEとかRazerのオーディオグラスもあるけど、欧米メーカーだから、日本人にフィットしにくい。
小顔で鼻が高めの人なら使いこなせると思うけど、私みたいな平均的な日本人顔にはきつかった。
ということで、迷うとしたらHUAWEIと同じくアジアの会社ANKERから出ているSoundcore Frame一択になってしまうわけ。
Soundcore Frameはデフォルトでブルーライトカットレンズがついているんだけど、レンズ交換できない。
仕事やPCでの作業時にだけ使う人におすすめ。
Eyewearより1万円以上安いから嬉しい。
HUAWEI Eyewear2登場
2023年9月15日にバルセロナで開催されたウェアラブルデバイスのイベントで、HUAWEIから新型オーディオグラスEyewear 2が発表された。
2022年8月に発売されたEyewearの後継機種にあたるから、こちらもチェックしてほしい。
他のオーディオグラスと比較
EyewearやSoundcore Frams以外のオーディオグラスと比較するなら以下の記事を参考にしてほしい。
【まとめ】レンズ交換したいならこれ
HUAWEIのEyewearは、非常におすすめなオーディオグラス。
スペックも使用感も十分であることに加え、OWNDAYSでレンズ交換できるのは唯一無二。
価格が高めなのがデメリットなんだけど、それを補うほどよくできたオーディオグラスだと思う。
では、バイぜ。