最近の1万円以下ワイヤレスイヤホンの進化はすさまじい。
音質がいいのはもちろん、ノイズキャンセリング、ワイヤレス充電までもはや標準装備になりつつある。
そんな1万円以下ワイヤレスイヤホン界を力強くけん引しているのがEarFun(イヤーファン)。
2024/7に発売されたEarFunのAir Pro 4というワイヤレスイヤホンは間違いなく1万円以下ワイヤレスイヤホン最強だった。
そんなEarFunからこの度新製品Air 2 NCが出たということでさっそくレビューしていきたい。
EarFunについて
EarFunは2018年に設立された中国のオーディオブランド。
1万円以下というリーズナブルな価格ながら、音質良し、性能良しのコスパワイヤレスイヤホンでここ数年存在感が増している。
2024年にはWave Proというワイヤレスヘッドホンにも展開しており今後ますます期待が高まる。
私も注目しているブランドだからEarFun製品は継続してレビューしている。
Air 2 NCはどんなイヤホン?
レビューに入る前に新製品Air 2 NCがEarFunのワイヤレスイヤホンの中でどういった立ち位置なのか解説する。
まずEarFunのワイヤレスイヤホンは大きく分けてスティック型のAirシリーズ、丸形のFreeシリーズの2種類がある。
さらに、Air、Freeの各シリーズにProを冠した上位モデルがある。図にするとこんな感じ。
Air 2 NCはProモデルではないけどノイズキャンセリング機能が付いたワイヤレスイヤホンになっていて、無印モデルとProモデルの中間的な立ち位置と言える。NCはNoise CancelingのNC。
Air 2 NC・Air Pro 4・Air Pro3の比較
今回新たに発売されたAir 2 NCと上位モデルのAir Pro 4、旧上位モデルのAir Pro 3と比較したのが以下の表。参考にAir 2も載せている。
製品 | ノイキャン | 音質 | 装着検知 | Bluetooth | 再生時間 (ANCオン) | 再生時間 (ANCオフ) | 充電時間 | ワイヤレス充電 | マルチポイント | アプリ | 防塵防水性 | 発売日 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Air 2 NC | アダプティブ NC | ハイレゾ対応 (LDAC) | なし | 5.3 | イヤホン単体: 6時間 ケース併用: 27時間 | イヤホン単体: 9時間 ケース併用: 40時間 | イヤホン: 1.5時間 ケース: 2時間 | 対応 ケース:3時間 | 対応 | 対応 | IPX5 | 2024/11 | 7,990円 |
Air Pro 4 | アダプティブ NC | ハイレゾ対応 (aptX+LDAC) | あり | 5.4 | イヤホン単体: 7.5時間 ケース併用: 35時間 | イヤホン単体: 11時間 ケース併用: 52時間 | イヤホン: 1時間 ケース: 2時間 | 対応 ケース:3時間 | 対応 | 対応 | IPX5 | 2024/07 | 9,990円 |
Air Pro 3 | アクティブ NC | ハイレゾ対応 (aptX) | なし | 5.3 | イヤホン単体: 7時間 | イヤホン単体: 9時間 ケース併用: 45時間 | イヤホン: 1時間 ケース: 2時間 | 対応 ケース:3.5時間 | 対応 | 対応 | IPX5 | 2023/01 | 7,990円 |
Air 2 | なし | ハイレゾ対応 (LDAC) | なし | 5.3 | – | イヤホン単体: 9時間 ケース併用: 40時間 | イヤホン: 1.5時間 ケース: 2時間 | 対応 | 対応 | 対応 | IPX7 | 2024/02 | 5,990円 |
アダプティブノイズキャンセリング搭載
Air 2 NCの最大のポイントが「アダプティブノイズキャンセリング」。
アダプティブノイズキャンセリングは最新上位モデルであるAir Pro 4にも搭載されている。
ちなみにアダプティブノイズキャンセリングとアクティブノイズキャンセリングの違いは以下の通り。
アダプティブノイズキャンセリング | アクティブノイズキャンセリング |
---|---|
イヤホンが自動的にノイズキャンセリングのレベルを調整する機能。 | イヤホンが外部の環境音を自動で打ち消してノイズを低減する機能。 |
アダプティブノイズキャンセリングはアクティブノイズキャンセリングの上位互換であり、ProモデルではないAir 2 NCに搭載されているのがすごすぎる。時代はついにここまできたか…
Air Pro 4との差別化ポイント
Air Pro 4との差別化ポイントが「装着検知がない」こと。
装着検知はイヤホンを付けたり外したりしたのを自動で検知して音楽を再生したり停止したりする機能。
個人的には装着検知機能が好きだからAir 2 NCにもあれば嬉しかったなーと思いつつ、Air 2 NCに装着検知があったらAir Pro 4と差別化しにくくなるからまあ仕方ない。
他にもハイレゾのaptX LosslessがなかったりBluetoothが5.3だったりするけど、それほど気にするところではないと思う。
Air 2 NCの実機レビュー
Air 2 NCを実際に使ってみて分かったことは以下の通り。
〇イヤホンのデザインは普通にかっこいい
まずはデザインから見ていこう。
Air 2 NCは普通にかっこいい。EarFunのワイヤレスイヤホンの側面マットシルバーのデザインはシンプルだけど安っぽさを感じさせないから好き。
側面部分にEarFunのロゴが入っていて、ロゴ周辺がタッチセンサーになっている。
側面の上部はLEDインジケータが付いている。
内側は普通のプラスチックだけど、装着していれば見えないから良し。
△充電ケースの質感が微妙
イヤホン本体のデザインはいい感じなんだけど充電ケースが惜しい。
というのもAir 2 NCの充電ケースはテカテカしたプラスチック素材になっていて指紋とか汚れが目立ちやすい。(Air Pro 3もこの素材だった。)
一方のAir Pro 4のは充電ケースの質感がマットになって見た目も触り心地も向上。前回Air Pro 4をレビューしたときに感動したのを覚えている。
個人的には充電ケースの質感が「Air 2 NCにするかAir Pro 4にするか」の分かれ目な気がしている。
△充電ケースから取り出しにくい
もうひとつ充電ケースで微妙な点がケースから取り出しにくいと感じたこと。
Air Pro 4やAir Pro 3はイヤホンが横たわる収まり方をしているけど、Air 2 NCはイヤホンが縦に刺さっている収まり方をしている。
これで何が変わるかというとAir Pro 4やAir Pro 3は親指で横にクイッと押すだけでイヤホンがケースから外れるけど、刺さっているタイプはつまんで引っ張らないとケースから外れない。しかもつまみにくくて地味にストレス。
充電ケース関連で2点微妙な点を挙げた。とはいえ微妙なところは充電ケースくらいであとは総じて満足。
Air Pro 4から充電ケースを節約して2,000円安くなっていると考えれば全然悪くない。
〇ノイキャン・外音取り込みの種類が豊富
Air 2 NCには
- ノーマルモード
- 外音取込モード
- 風のノイズキャンセリング
- 耳適応ANC
- ノイキャンモード
の5つのモードがある。まず1万円以下で5つもモードを用意しているだけですごい。
外音取込モードもノイキャンモードも精度はハイエンドのワイヤレスイヤホンには及ばないにしても、周りの音を拾う、ノイズを軽減して音楽に集中するという役割はちゃんと果たせるレベルではあった。
また耳適応ANCというのがいわゆるアダプティブノイズキャンセリングのモードで、イヤホンの装着状態を検知してノイズキャンセリングの強度を自動で調整してくれる。
自動で調整するとなると「付けていて違和感がないか」がポイントになると思うんだけど、今のところ違和感は感じていないから大丈夫。
〇音質もこの価格帯では満足
ワイヤレスイヤホンがどれだけ多機能になろうと音を聞くデバイスである以上は音質が重要。
結論、Air 2 NCの音質は1万円以下という価格帯では満足できる。
低音から高音までバランスよくでるから聞いていて心地いいと感じた。
アプリでイコライザも細かく調整できるから自分好みの音質にカスタマイズすればさらに満足度が上がる。
〇ワイヤレス充電はやはり便利
Air 2 NCの充電ケースはワイヤレス充電に対応している。
EarFun製品では当たり前になっているワイヤレス充電だけど、普通に1万円以下のワイヤレスイヤホンにワイヤレス充電機能がデフォルトで付いているのはすごいこと。
Boseのワイヤレスイヤホンなんて3万円超えなのにワイヤレス充電ケースは別売りなのに…(笑)
〇アプリが使いやすい
EarFunの専用アプリEarFun Audio(イヤーファンオーディオ)が使いやすい
まずちゃんと動く(笑)たまに1万円以下のワイヤレスイヤホンだとアプリがまともに動かないときがあるからな…
それは置いといて、UIがきれいかつシンプルで分かりやすいのが高評価。
〇相変わらずコスパ最強
EarFunのワイヤレスイヤホンとワイヤレスヘッドホンをいくつかレビューしてきたけど、毎回コストパフォーマンスに驚かされる。
これで1万円以下ならもうこれでいいじゃん…!って毎回なる(笑)
Air 2 NCも7,990円という価格とは思えないくらい多機能で音質も十分。相変わらずコスパ最強。
まとめ|これこれ、これがEarFunなんだよ!
この記事ではEarFun(イヤーファン)から新たに発売されたワイヤレスイヤホンAir 2 NCをレビューした。
Air 2 NCはEarFunらしさ全開で1万円以下の超コスパワイヤレスイヤホンだった。
7,000円台でアダプティブノイズキャンセリング搭載はすごいって。ワイヤレス充電、アプリ、マルチポイントに対応しているのはもはや当然。
Air Pro 4と比べると充電ケースの質が落ちることが微妙な点ではあるんだけど致命的な欠点でもないから、充電ケースを節約してAir Pro 4より2,000円安くなっていると考えれば全然悪くない
むしろみんながEarFunに求めているのは「“コスパ”にどこまで挑戦できるか」だと思うんだ。
その点Air 2 NCはギリギリまでコスパを追及した素晴らしい製品だと感じた。おすすめ!
では、バイぜ。
ケースの質感もこだわりたいならこっち。