AnkerのSoundcoreブランドから新たに発売されたLiberty 4 Pro。
2022年のLiberty 4、2023年のLiberty 4 NCに続きLiberty 4シリーズ3作目にして最高峰。
ということでさっそくレビューしていこう。
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Soundcore Liberty 4 Proの外観・付属品
Liberty 4 Proの外観と付属品を見ていこう。
レビュー品:Liberty 4 Pro(スカイブルー)
Soundcore Liberty 4 Proの外観
イヤホン本体
Liberty 4 Proはイヤーチップの付いたカナル型のワイヤレスイヤホン。
全体的に非常にコンパクトな印象で重さは5.5g。
スティック部分の外側はメタリックで高級感のあるデザインになっていてSoundcoreのロゴである”d”が描かれている。
側面はタッチセンサーと感圧センサーになっており、再生/一時停止やノイキャン/外音取り込みの切り替えなど色々な操作ができる。
イヤホンの外側はリッチな感じなんだけど内側はプラスチックで安っぽさがある。
まあイヤホンを耳に付けていたら見えない部分ではあるから問題ない。こういったコストカットで他の機能を充実させてくれてると考えることにする。
充電ケース
Liberty 4 Proの充電ケースはマットメタリックなデザインになっていて指紋が付きにくい。
個人的に気に入っているのがケースの開閉機構。
多くのワイヤレスイヤホンのケースはパカッと開くタイプに対してLiberty 4 Proはスライド式になっている。
スライド式であることで
- カバンからケースを取り出す
- 取り出しながら片手でケースを開く
- イヤホンつかんで耳に付ける
の3段階動作が加速する。
ケースを開けばスクリーンでイヤホンの充電残量を一目で確認できるし、「あ、そろそろ充電しておくか」というタイミングを自然に知ることができるのがかなりいい。
スクリーンの下のタッチセンサーをスワイプすれば、ノイキャンや外音取り込みの調節などの設定ができる。
Soundcore Liberty 4 Proの付属品
Liberty 4 Proの付属品は以下の通り。
- イヤホン本体
- 充電ケース
- イヤーチップ(6種類)
- USB-C to USB-Aケーブル
- クイックスタートガイド&安全マニュアル
- 18ヶ月保証+6ヶ月(Ankerで会員登録後)
- カスタマーサポート
Soundcore Liberty 4 Proのスペック
Liberty 4 Proのスペックは以下の通り。比較用に同じくLiberty 4の名を冠したLiberty 4、Liberty 4 NCを載せている。
製品 | Liberty 4 Pro | Liberty 4 | Liberty 4 NC |
---|---|---|---|
発売日 | 2024/10/5 | 2022/10/27 | 2023/7/7 |
価格 | 19,990円 | 14,990円 | 12,990円 |
ノイキャン | ウルトラ3.5 | ウルトラ2.0 | ウルトラ3.0 |
ドライバー | A.C.A.A 4.0 (10.5mmダイナミック+4.6mmダイナミック) | A.C.A.A 3.0 (9.2mmダイナミック+6mmダイナミック) | 11mm ダイナミック |
ハイレゾ | 対応 | 対応 | 対応 |
HearID | 対応 | 対応 | 対応 |
3Dオーディオ | 4モード (トラッキング対応) | 2モード (トラッキング対応) | 1モード |
再生可能時間 (単体/ケース併用) | 最大10時間 / 40時間 | 最大9時間 / 28時間 | 最大10時間 / 50時間 |
急速充電時間 (充電時間/再生時間) | 約5分 / 最大4時間 | 約15分 / 最大3時間 | 約10分 / 最大4時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 | 対応 |
スクリーン | 搭載 | なし | なし |
ヘルスモニタリング | なし | 搭載 | なし |
コントロール | スワイプ/感圧 | 感圧 | タッチ |
カラー | 4種類 | 5種類 | 5種類 |
Liberty 4 ProはLiberty 4シリーズの最上位モデルだけあってほとんどの機能で他の2製品を上回る。
ケース併用時の再生可能時間がLiberty 4 NCより短かったり、ヘルスモニタリング機能がなかったりするけど、それほど気にするポイントではない。
Soundcore Liberty 4 Proのレビュー
Liberty 4を超えて行け
Liberty 4 Proの前身にあたるLiberty 4は2022年に発売されたモデル。
Liberty 4は15,000円を切る価格帯ながら高性能で「コスパ最強」の座をほしいままにし累計で200万台以上売り上げた。単純計算で300億。やばい。
そんなLiberty 4に「Pro」の名前を付けたわけだから自らハードルを上げにいっているわけだ。
Liberty 4 ProはLiberty 4を超えて行けるのか!?
新技術を惜しげもなく搭載
Liberty 4 ProはAnkerの完全ワイヤレスイヤホンの中で一番高い。
ということでLiberty 4 ProにはAnkerの最新技術が惜しげもなく搭載されている。
Ankerのウルトラノイズキャンセリングもバージョン3.5が初搭載されたし、Anker独自の同軸音響構造(A.C.A.A)もバージョン4.0が今回初となる。
さらにイヤホン本体だけでなく充電ケースもメガ進化。
なんと充電ケース内側にスクリーンを搭載し、0.01%単位のバッテリー残量確認と複数のイヤホン操作ができるようになった。
〇ウルトラノイズキャンセリング3.5がついにきた
初代ウルトラノイズキャンセリングが搭載されていたLiberty Air 2 Proが発売されたのが2021年1月。
そこからLiberty 4で2.0、Liberty 4 NCで3.0と着実に進化して、2024年にとうとうウルトラノイズキャンセリング3.5まで到達した。
- センサーが毎分180回、周囲の騒音レベルと装着状態を検知。常に理想的なノイズキャンセリング強度を保てるよう自動調整される。
- 気圧センサーにより、飛行機内等の気圧に対してもノイズキャンセリング強度を最適化することができる飛行機モードを初搭載。
実際に使ってみた感想としては「悪くないけどちょっと物足りない」。
もちろん1万円台の同価格帯のワイヤレスイヤホン(私が持ってるAVIOT TE-J1とか)と比べるとノイキャンの精度は高いんだけど、「ウルトラノイズキャンセリング3.5」という威圧感のあるネーミングの割には名前負けしてるなあといったところ。
ノイキャンの強度を最大にしても人の声とか換気扇の音がわずかに入ってくる。(音楽を聞いていたら周辺の音は聞こえない)
3万円台のAirPods ProとかBoseのQC Ultra EarBudsのノイキャンを想像していると物足りないかもしれない。(もちろん1万円台では優秀)
とはいえノイキャンの操作性はさすがのAnker。
本体、充電ケース、アプリすべてからノイキャンの操作が可能。特に充電ケースからノイキャンの強度を変えられるのがすごい。スマホをいちいち取り出してアプリを開く必要もなくなったわけだ。
◎A.C.A.A 4.0がなんかすごい
ウルトラノイズキャンセリングと同様にAnkerのワイヤレスイヤホン上位機種に搭載されているのが同軸音響構造(A.C.A.A)。
2019年10月発売のSoundcore Liberty 2 ProにA.C.A.Aが初搭載されてから2.0→3.0→4.0まできた。
で、「そもそも同軸音響構造(A.C.A.A)って何?」という人がほとんどだと思うから簡単に説明しておく。
「中高音域が得意なドライバー」と「低音域が得意なドライバー」を1セットにすることで高音から低音まで幅広い音域を表現できる。さらにこれら2つのドライバーを同軸に配置することで音のゆがみを低減しより調和性の高い音となる。
実際に使ってみた感想は「クセが小さくて聞きやすい!」。
Ankerのワイヤレスイヤホンはいわゆる「ドンシャリ」傾向で、低音はドンドン響いて高音がシャリシャリ聞こえるクセ強めのものが多かった。
なんだけどLiberty 4 Proはドンシャリ感はあまりなくて全体的に調和のとれた印象を受けた。
デュアルドライバーの良さもちゃんと出ていて、低音から高音までよく聞こえるしよくまとまっている。
「これがA.C.A.A 4.0の実力なのか…!?」
Liberty 4 Proの音質は個人的にかなり高評価。
◎充電ケースにスクリーンで使いやすさアップ
Liberty 4 ProはAnkerのワイヤレスイヤホン史上初めて充電ケースにスクリーンが搭載された。
私は「充電ケースにスクリーンなんていらんやろ」派の人間だったんだけど、実際に使ってみて「充電ケースにスクリーンあると嬉しい」派の人間に生まれ変わった。
まず充電ケースを開いた瞬間にイヤホンのバッテリー残量確認ができるのが意外と嬉しい。充電必要なタイミングが一目で分かる。
他にも以下の操作が可能。
- ノイキャン/外音取り込み
- 3Dオーディオ
- 飛行機モード
- イヤホンを探す
- リモートシャッター
ワイヤレスイヤホンの充電ケースでこれだけの操作ができるのは普通にすごい。
ここまではAnkerがLiberty 4 Proで推してる以下3つのセールスポイントをレビューしてきた。
次からは他のポイントをレビューしていく。
◎音のカスタマイズが豊富
まずAnkerのワイヤレスイヤホン全般に言えることだけど音のカスタマイズが豊富。
Soundcoreアプリで3Dオーディオ、デフォルトイコライザー設定、カスタムイコライザー設定ができる。
デフォルトイコライザーは22種類もあるし、カスタムイコライザーは名前をつけてそれぞれ保存しておける。
あまりにもカスタマイズ性が高いから何を選んだらいいか分からなくなる。
そんな人のために「お好み診断」という機能があって、好みの音を順番に選択していくと自分にあったHearIDというサウンドをアプリが自動で作ってくれる。
△3Dオーディオは微妙
Liberty 4 Proの3Dオーディオはおせじにもいいとは言えない。
というのも「3Dにしてます!」感が前面に出すぎているように感じた。
本来3Dオーディオはより「ライブ感を演出する」のが目的だから、いかにわざとらしさを出さずに自然な感じで演出するかが大事。
そういった点でLiberty 4 Proの3Dオーディオには「作られたもの」を感じてしまった。
それでも3Dオーディオだけで4モードあったり、1万円台ながらヘッドトラッキングに対応していたりAnkerのチャレンジングな姿勢はすごい。
今後さらなる精度向上に期待大。
△外音取り込みも微妙
Liberty 4 Proの外音取り込み機能も悪くはないけど雑な印象を受けた。
というかAnkerに関してはずっと外音取り込み機能が微妙。
ノイキャンと同様に操作性は優秀だから使いやすいんだけどね。
◎直感的な操作性は最高
Liberty 4 Proは直感的に操作できるのがとても良かった。
直感的に操作できるというのは
- どこを触ったら反応するのか分かりやすい
- タップで再生/停止、スワイプで音量アップ/ダウンなど指の動きと操作が結びつきやすい
の2点が大きい。
まずLiberty 4 Proはどこを触ったら反応するかすぐに分かる。というのもイヤホン本体、充電ケースともにタッチセンサー部分が少しくぼんでいるから目を瞑っていても指の感覚だけでセンサーの位置を把握できる。
そして操作もつまんだら再生/停止、スワイプで音量アップ/ダウンと分かりやすい設計になっている。
もちろん操作はアプリで自分好みにカスタマイズ可能。
〇マルチポイント切替が早い
Liberty 4 Proはマルチポイントの切り替えが早い。
1台目のデバイスで音楽を再生しているときに2台目のデバイスで動画を再生すると0.5秒くらいで自動的に切り替わる。
〇ワイヤレス充電完備
Liberty 4 Proはもちろん充電ケースのワイヤレス充電に対応している。
Ankerのワイヤレスイヤホンではもはや標準装備になってきているんだけど、他のブランドではまだまだワイヤレス充電できないものも多い。
ワイヤレスイヤホンを置くだけで充電できるのは思ってるより楽。
〇IP55まで防塵防水性アップ
Liberty 4とLiberty 4 NCでIPX4だった防水性が、Liberty 4 ProではIP55の防塵防水に進化した。
- IPX4:いかなる方向の水の飛沫からの保護
- IP55:粉塵からの保護+いかなる方向の水の直接噴流からの保護
Liberty 4 Proは大雨に打たれても大丈夫な作りになっているということだ。
Liberty 4を超えてはいるが…
Liberty 4 Proはほとんどすべての性能でLiberty 4を超えている。
そりゃ価格が5,000円上がっているから超えてもらわないと困るわけだけど。
ただ期待を超えたかというと話は別。
ワイヤレスイヤホンである以上、ノイキャン、外音取り込み、3Dオーディオといった音楽体験に関わるところで大きな進化が見られなかったのがちょっと残念ポイントだった。
とはいえLiberty 4 ProがAnker史上No.1のワイヤレスイヤホンであるのは間違いないから、1万円台で万能なワイヤレスイヤホンを探しているならおススメ。
Soundcore Liberty 4 ProとP40iを比較
Liberty 4 Proと比較されがちなのが同じLiberty 4シリーズのLiberty 4とLiberty 4 NC。
だから私はあえて別のワイヤレスイヤホンSoundCore P40iとLiberty 4 Proを比較したい。
というのもLiberty 4 Proが1万円台最高峰かつ最新のワイヤレスイヤホンならP40iが1万円以下最高峰かつ最新のワイヤレスイヤホン。
それなら価格帯が違う2つの最高峰を比較した方が分かりやすいってわけ。
決してLiberty 4とLiberty 4 NCを持ってないからというわけではない、決して
ということでLiberty 4 ProとP40iの主な違いは以下の通り。
製品 | Liberty 4 Pro | P40i |
---|---|---|
発売日 | 2024/10/5 | 2024/4/9 |
価格 | 19,990円 | 7,990円 |
ノイキャン | ウルトラ3.5 | ウルトラ2.0 |
ドライバー | A.C.A.A 4.0 (10.5mmダイナミック+4.6mmダイナミック) | 11mmダイナミック |
ハイレゾ | 対応 | 非対応 |
HearID | 対応 | 対応 |
3Dオーディオ | 4モード (トラッキング対応) | 1モード |
再生可能時間 (単体/ケース併用) | 最大10時間 / 40時間 | 最大12時間 / 60時間 |
急速充電時間 (充電時間/再生時間) | 約5分 / 最大4時間 | 約10分 / 最大5時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
充電ケース | スクリーン搭載 | スマホスタンド搭載 |
コントロール | スワイプ/感圧 | タッチ |
カラー | 4種類 | 4種類 |
P40iにもだいたい全部ある
上の比較表を見たら分かるんだけど、Liberty 4 ProにあるものはだいたいP40iにもある。
P40iは7,990円でウルトラノイズキャンセリング2.0、3Dオーディオ、ワイヤレス充電に対応している超コスパワイヤレスイヤホン。
音質とノイキャンにこだわらないという人ならP40iで十分すぎる。
音質重視ならLiberty 4 Pro
逆に音質にもこだわりたいならP40iよりLiberty 4 Proがいい。
P40iの音質も悪くはないけど聞き比べるとLiberty 4 Proの方が絶対にいい。
Liberty 4 ProはA.C.A.A 4.0のデュアルドライバー構成で低音から高音まで解像感が高くて聞きやすい。
ウルトラノイズキャンセリングもLiberty 4 Proの3.5はP40iの2.0より圧倒的に強い。
P40iにも必要な機能はだいたい全部ある。
音質を重視するならLiberty 4 Proがおすすめだけど、ほとんどの場合はP40iで十分。
P40iは以下の記事で詳細にレビューしているから参考にしてほしい。
製品の種類が多すぎるジレンマ
Ankerはワイヤレスイヤホンの製品の種類が多いというメリットがあると同時に、明らかに製品の種類が多すぎるジレンマを抱えている。
それが「製品同士の差別化」だ。
今回Liberty 4の上位機種としてLiberty 4 Proが登場したわけだけど、「Pro」という名前を冠している割には感動するような進化をしていないのも事実。
例えばAppleならワイヤレスイヤホンのラインナップはAirPodsとAirPods Proの2種類しかない上、AirPodsはインナーイヤー型のお手軽モデル、AirPods Proはノイキャン特化の音質モデルと区別が分かりやすい。
AirPodsとAirPods Proのギャップを感じられるように演出してるから相対的にProが魅力的に映る。
一方でLiberty 4とLiberty 4 Proのギャップは小さいから、相対的な魅力度も下がって価格だけが上がっているように見えてしまう。
これはAnkerが製品の種類が多すぎるジレンマに陥っているといっても過言ではない。
もしAnkerのワイヤレスイヤホンがP40iとLiberty 4 Proだけなら適度にギャップがあって差別化できていると思うんだけど…
今後のAnkerの戦略がどうなるか楽しみだ。
まとめ:もの足りない最高峰
この記事ではAnkerのSoundcoreブランドから新たに発売されたLiberty 4 Proをレビューした。
間違いなくAnker史上No.1ワイヤレスイヤホンであることに疑いの余地はないけど、ノイキャンなり3Dオーディオなりまだまだ伸びしろはあると感じた。
Liberty 4 Proという名前に名前負けしてる感は否めない。
とはいえ操作性とかカスタマイズ性とかAnkerが得意とする分野に関しては、ワイヤレスイヤホン界でもトップクラスに入ってくるのは事実。
ワイヤレスイヤホンに必要なことはだいたい何でもできるしこれが1万円台なのは普通にすごい。
何でもできる万能ワイヤレスイヤホンかつ最新のワイヤレスイヤホンを探している人にはLiberty 4 Proはおススメ。
では、バイぜ。
Ankerのプライムパスならマイルが2倍!
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